エルマー
私は、子どもの頃、本読まなかった。テレビばっかり見てた。
超がつくほどもったいなかった。
アホほど時間もあれば、凄まじい吸収力と集中力があったのに。あの時に、落語とか知りたかった。
さておき、去年のクリスマスあたりに、エルマーシリーズを息子にプレゼントしたのだが、もちろん2歳の息子にはまだまだ早いけど、絵本にこんだけハマるんやったら、児童書が数冊あってもよいか、
メルカリ 。
いろいろ買い漁る。数冊で三百円とか、ボロければ破格に安い。
どうせ、投げる。踏む。信じられない発想で、絵本をおもちゃにする。
状態は悪くて良い。
そんなわけでエルマー買ったらおとといくらいかな、読んでくれと持ってくる。
長いから嫌と、断わろうかと思ったが、最近、ちゃんと本読んでやれてないしな、思って読み始めると、ウロウロしながら、なんやかんや遊びながら聴いてるのか、聞いてないのかもわからないが、私が読んでるうちにおもろなって、読んでると、エルマーの本の挿絵の凄さ。
絵が二、三ページおきに両面に広がるねんけど、息子に、
行くで行くで行くで、チラッ!
と言いながら絵のページに向けて叫ぶ。
息子は、私の膝に走り寄ってきて、絵本を覗き込む。そして、ページをめくる。両面に絵。
息子は、絵に出会う。絵に。
息子は、目を大きくあけて絶句。
息子は、ただ、まばたきをするだけ。
感動してるのだ。
魂が、喜んでるのが伝わってくる。
母と2歳の息子には、言葉じゃない理解がある。
凄いな、素晴らしいな、綺麗やな、可愛いな、面白いな、嬉しいな、どの言葉にもおさまらない感覚が、息子を満たす。
絵本も凄いけど、毎ページ絵がない分だけ、児童書は密度がある気がする。絵を体験できたときの、密度いうのかな。
素晴らしい本や思う。絵を楽しむ、ドラマチックな仕立てがある。
児童書に興味があるから、これからいろいろ見たいと思ってるけど、エルマーの凄いな、思ったのは、ページのめくりごたえいうのがある。
ページめくるのが楽しみになるねん。
ある場面が始まらないうちから、その場面の絵を見せられると効果は薄れてしまう気がする。
オチを知ってる上でミステリーを読む喜びもあるが、ハラハラしたい。このさきどうなるの?ってワクワクが欲しい。私は。めんどくさかったら、後ろから読んでまうけど。私は、オバタリアンだから、せっかちなのだ。
エルマーは、まだ一冊しか読んでないけど、その問題がクリアされてる奇跡の本や思う。
まだまだ時間は無いけど、もっと奇跡の本とたくさん出会いたいな。
3冊買った気がするから、どっかに続編があるやろから、まあ、また続きはいつか読みたい。
結局、エルマー、最後まで読んだ。その一冊だけやけど、最後まで絵のページを楽しみにしてた。絵のポーズを真似して、満面に笑ってたり。
本の内容は、まだまだ息子には理解できない。
しかし、おそらく何万語からなる本の朗読を耳に聴くいうことは、いくつか、知ってる単語も出てくるわけや。息子は、そのことには、気づいてる。
それってどういう感じなんやろな?
いつか、全部意味がわかってしまう。
一人で本を読めてしまう。
パソコンやスマホ触りだしたら、ネットの海。
うちにはテレビが無いのが幸い。
テレビがあれば、テレビの海。
時間泥棒が私たちをさらに退屈にしていく。
やっぱり月に一冊くらいは、新刊でなんか本買おうか、と石ちゃんと
ありゃ、息子が絶叫して目覚めた。
まだ五時半。
朝。
あーあー、
さいなら。
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